剥落(はくらく)しない生きる力を
- 公開日
- 2020/04/28
- 更新日
- 2020/04/28
校長室から
南箕輪村は現在も人口が増え続けている元気な村です。本年度の在籍児童は770人ほどになります。
本校では教科横断的な学習として、『トレジャータイム』という時間を設けています。
小動物や昆虫を育てる。村の産業や自慢を調べて発表する。森を探検する。作物を育てる。食器を作る。保育園やお年寄りと交流する。和太鼓を演奏する。大きな段ボールハウスを作る。窯や小屋を作ってピザを焼く。資金を集めるためにヨモギをとってきて売る。
学習指導要領でも説かれているように、変化の激しい現代社会においては、次々に押し寄せる新たな課題に対し、自ら知恵を絞り、周囲と力を合わせて乗り越える力が求められます。『剥落しない生きる力』を教育で培っていくことが求められる時代になったと換言できます。
我慢をして物事に取り組むことも大切にしつつ、子どもたちが魅力を感じられる自治的な学びをトレジャータイムでも教科学習でも実現したいと願っています。この学びを通して子どもたちの「感情」が動き、その動きと共に理解されたものこそ、子どもたちの血となり肉となって「剥落しない生きる力」になっていくと考えます。
新型コロナ対応の在宅学習をどう展開するかも、始めのうちは子どもと学校をどうやってつなげるかに議論が集中すると思いますが、やがては「在宅学習で剥落しない生きる力を身に着けるには」に視点を移していかねばならないと考えます。
「こうするとわかるようになる」「こうすると人に自分の考えが伝わりやすい」など、「手立ての有効性」を自覚すると、子どもたちはまたその方法でやってみようと自ら動きます。自ら求めて獲得したことは剥落しづらいという仮説の下に、在宅学習も創造できたらと考えております。
本校の教育に対する皆様のご支援を、よろしくお願いいたします。
令和2年4月
南箕輪村立南箕輪小学校長 大島 俊彦